福島の食と旅とこころ

東北屈指の城下町!会津若松について歴史を紐解いてみました

投稿日:2017年5月13日 更新日:

 

お城や城下町の旅行は、人それぞれの興味によって楽しみ方が変わりますよね。

街並みを歩いて食べ歩いたり、お城の天守閣に登って眺望を楽しんだり、楽しみ方は十人十色です。

でも、お城や城下町がどうやってできたのか、知らないまま家に帰ってきたりしていませんか?

 

わたしの両親はバスツアーで名所巡りをしますが、「とっても良かったよ」と言いながら、気候の話や風景の写真など、表面的なことは教えてくれるのですが、買ってきたお土産の由来などはさっぱり知りません。

 

でも、時々その由来は歴史の中に隠されている事があります。

わたしの趣味は旅行です。「城マニア」と言う程でも「歴女」と言う程でもありませんが、城下町に根付く文化やその根拠を調べながら、見て、食べて、楽しむことが大好きです。

そこで、今回は東北でも見どころ満載の会津若松の城下町の特に成り立ちについて「歴史」をキーワードにして新たな楽しみ方をご提案します。

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城下町の基本は「城」の立地に有り!名城はココが違う4つのポイント

 

城下町は、城を中心にした都市であり、地域の行政や商業の中心地です。城下町の周辺には、人々の生活を支える農地があります。

 

重要なことは、お城の立地です。現代に残る良いお城や魅力的な城下町は、次のポイントが揃っています。

  1. 城の守りである天然の山や川、谷(あるいは海)がある
  2. 住民に必要な水源がある
  3. 人や物が流通する道が発達している
  4. 地場産業が発達している

これらのお手本のような城下町が、会津若松です。

 

 

「鶴ヶ城」の立地は本当に山に守られ、水源に恵まれ、街道も整っているの?

 

鶴ヶ城の元祖は、葦名直盛が作った黒川城です。元々会津若松は山に囲まれた盆地で、その中央を湯川(旧黒川)が流れています。

黒川城は、後に蒲生氏郷によって七層の天守閣をもつ城郭に改築し、城の名を鶴ヶ城と改名しました。それと同時に城下町を整備しました。

戦国時代の歴史に詳しい人は、「あれ?蒲生氏郷って近江の人だったよね?」って思ったはず。

織田信長の側近だった蒲生氏郷は、豊臣秀吉の命により会津藩主になりました。

 

つまり、会津若松は東北人が作った城下町ではないのです!

 

彼は、城下町を整備すると同時、産業の発展に必要な職人を近江から呼び寄せました。

また、安定した水源を求めて、猪苗代湖から水を引き込む用水路の建設しました(この用水は、山間部を通るために頻繁に崩れて修繕が大変だったことから、後に洞窟が掘られました)。

さらに付け加えると、山に囲まれた会津盆地ですが、下野街道(会津西街道)、白河街道、米沢街道、越後街道、二本松街道の会津五街道が整備されています。

 

 

そこまでやる?会津若松の特産品「会津塗」と「絵ろうそく」は藩の漆伐採禁止令から一大産業に発達した!

 

会津若松の特産品のひとつに「会津塗」があります。蒲生氏郷は、それまで盛んだった漆器産業を更に発達させるため、漆の木の自由伐採を禁止しました。産業に必要な資源を大切にしたんですね。

会津塗はお土産にはちょっと高価で無理・・・と小市民のわたしは思ってしまうので、オススメは「絵ろうそく」です。

絵ろうそくは、和ろうそくに美しい絵を描いたもので、持ち帰りも嵩張らずにラクチンです。

 

 

漆の木は、樹液を利用して漆器を作るだけではなく、実からはロウが作られます。このロウも、自由売買が禁止されました。

絵ろうそくの製造は一大産業として発達し、江戸時代には将軍家や宮廷への献上品として利用されたそうです。

ちなみに、会津の絵ろうそくの図柄に花の絵が多い理由は、雪国の会津は冬の間に花を飾れないためなんですよ。

 

 

街並みが美しく残る城下町はレトロなバスを利用して散策しよう

 

会津若松は、見どころが散らばっています。

会津塗や絵ろうそくのお店が並ぶレトロな街並みの七日町をはじめ、鶴ヶ城、会津武家屋敷、東山温泉、野口英世ゆかりの場所、ここでは書いていませんが、幕末の白虎隊が自刃した飯盛山など、広範囲です。

 

車を利用した方が便利そうですが、駐車場を心配したり、日本酒の蔵元などに行っても試飲ができないなど、思い切り楽しむには不便なこともあります。

 

そこで、街中を走るレトロな循環バスを利用してみましょう。循環バスのルートは見どころをしっかり押さえてあり、無駄がありません。1日乗車券を買うとお得ですよ。

また、会津若松駅の観光案内所では、東山温泉の宿泊者向けに各ホテルまで荷物を無料で届けるサービスがあります。重い荷物を気にせず、循環バスを利用して散策すると便利です。

 

まとめ

 

「東北屈指の城下町 会津若松の成り立ちを『歴史』で紐解くのポイントをまとめましょう。

 

  1. 鶴ヶ城は、お手本通りの守り、水源、物流、産業がバッチリ整っている城!
  2. 藩主になった蒲生氏は、短い期間で城下町を整備し発展させた
  3. 産業の発展のために、蒲生氏は自分の地元から技術者も連れてきた
  4. 歴史が残る町並みは、のんびりバスと徒歩で楽しもう!

 

会津若松は、幕末の歴史が多く語られます。幕末に続く会津人の気質は、蒲生氏から40年後に藩主になる保科正之に由来します。それは、またの機会にご案内しますね。

まずは、会津若松の街並みを、文化に触れながら楽しんでください。

 

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