夫の実家が青森で、いつの間にか青森探索の達人になったライターのmegdigです♪
本州最北の土地、下北半島。
聞いた事はあっても、なかなか行く機会ってありませんよね。
しかも、正直なところ首都圏からは気楽に行けるような場所じゃありません。
「大間のマグロ」とか「恐山」とか、聞いたことはあっても「地の果て」ぐらいの印象はありませか?
わたしも、数年前までそうでした。
ところが、千葉生まれ埼玉育ちのわたしが、たまたま「下北半島出身です」という相棒と結婚したのがきっかけで、ちょいちょい里帰りし、ついでに観光するようになりました。
そんなわたしが、最初に家族に連れて行かれた場所こそ、実は「下北半島のメジャー観光スポット」でした。
今回は、下北半島のおすすめ観光スポット(しかもテッパン!)をご紹介します。みなさんの新しい旅のプランの一助になれたらうれしいです。
目次
下北半島は夏がベストシーズン!尻屋崎では、清々しい空と海と馬に会いに行こう
青森に旅行に行くなら、絶対に夏がオススメです。
8月上旬のねぶた祭りの頃はもちろん、是非とも夏休みのうちに行きましょう。
「9月の連休を使って行こう」なんて考えないでください。
首都圏より早くやってくる秋雨に悩まされることになります。
もちろん、下北半島も夏がおすすめ。
寒立馬のいる尻屋崎は、酷寒の風雪の中で耐える馬の画像が印象的ですが、実は冬(12月~3月)は閉鎖されていて入れません(寒立馬は別の場所で放牧されています)。
白い灯台が印象的で、とても風が強く波も荒いです。
それもそのはず、目の前の海は津軽海峡です。
大抵の場合、下北半島に到着するまでに見てきた陸奥湾のべたなぎの海とは、全く異なります。
夏は帽子や日傘など、飛ばされない様に注意してくださいね。
清々しい海の匂いを吸いこみながら、草を食む馬を探しましょう。
そんなに歩かなくても、見つかるはずですよ。
尻屋崎へは、むつバスターミナル(※後述します)から路線バスで約1時間です。
せっかく来たんだから、大間でマグロって食べたいですよね!
大間と言えば「マグロ」と言う人は多いですよね。
そんなみなさんにお得な情報。
2017年の大間町ブルーマリンフェスティバルは、8月14日に開催されます。
そこでは、マグロの解体ショーを見られる上に無料配布の大盤振る舞いです。
通常時でも、マグロは食べられます。ちょっと一口食べる程度なら売店でも気軽に食べられるように売っています。
ここでランチタイムも良いと思いますが、わたしの個人的な好みを言うなら、ここでマグロを食べるなら佐井まで行ってウニを食べたいです。
なぜなら、良いマグロは高く売れる築地に直行してしまうからです。
あ、失礼しました。
目先の食べ物の話に夢中になって、大間の魅力の紹介が後回しになってしまいました。
大間崎は、本州最北限の土地です。
この海の対岸は函館です。
晴れていると、向こう岸の建物までもハッキリ見えます。
また、ここに来るまでの電柱に貼られている病院の看板は、なぜか函館の病院が多いです。
北海道の方が近いというのが、実感できる場所です。
実は、大湊線下北駅から大間崎まで路線バスで約1時間40分ですが、函館から大間崎までフェリーで約1時間30分なんです。
時間的には函館からの方が早いことになります。ちょっと、旅の参考にしてみてくださいね。
自然の造形美を鑑賞するなら、海から見るのがおすすめ「仏ヶ浦」はボートでクルージング
仏ヶ浦は、長い年月をかけて自然が作り上げた白緑色の凝灰岩が、様々な形となって約2kmも連なっている海岸です。
それぞれの岩には、
- 如来の首
- 五百羅漢
- 一ツ仏
- 極楽浜
などと名前が付けられています。
観光するには、陸側の遊歩道を利用するのも良いのですが、アップダウンが激しいのでかなりつらいです。
高齢の方や子供連れだったり、単純にラクをしたいなら無理をせずに観光船を使いましょう。
船は、佐井港から出るルートで1時間30分程度で回るのが一般的です。
他にも脇野沢からも出るボートがあるので、旅のルートにあわせて選択してください。
ただし、海が荒れたり風が強い日は欠航しますので注意してください。
わたしが行った日も、天気は良かったのに風が強かったため、船は欠航でした。
なお、佐井港からの船は「アルサス」から出ます。とりあえずココを目指して行きましょう。
船の出る佐井までは、むつバスターミナルから路線バスで約2時間です。
恐山は、あの世とこの世の接点。でもあの世に行くのを先延ばしにする、寿命が延びる水があるって知ってる?
わたしが夏休みに「里帰りで青森に帰る」と言うと、「青森のどのへん?」と聞かれることがあります。
相棒の実家をひとことで言い表わすと「恐山の入り口」と答えざるを得ないのですが、それこそ「地獄の入口」のように聞こえるらしく、「なんか怖そう!」と言われます。
本当に恐山の登山口の近くなので間違ってはいないのですが、首都圏に住む多くの人の印象とは、そんなものなのかもしれません。
なお、恐山の詳細については、
いち押し!癒しの聖地「恐山」でスピリチュアルな大人の観光を参照してください。
三途の川の向こうは極楽ですよ。
ちなみに、恐山の賑わいに身を投じたい方は大祭の日に行きましょう。
ただし、朝早く行かないと大渋滞なので覚悟して行ってください。
ゆっくり観光したい人は、大祭を避けて行きましょう。
ところで、恐山の手前に「恐山冷水」があります。
1杯飲むと10年寿命が延びるという説や、不老長寿になるとか言われています。
1つ食べれば7年寿命が延びる、箱根大涌谷の黒たまごみたいなものですが、こちらは無料です。
ここは俗界と霊界の境目とも言われています。
路線バスでさえも一時停車してくれるので、ありがたい清水を是非飲んでみてください。
恐山へは、下北駅から路線バスで約40分、むつバスターミナルから30分です。
下北半島一の街を見下ろす展望台へ。夜景を見るなら釜伏山展望台
下北半島の中で一番大きな街がむつ市ですが、ここを一望できるのが釜伏山展望台です。
昼間は晴れていると下北半島全体だけでなく、南は陸奥湾の向うに八甲田の山々を、北は北海道までも望めるそうです。
でも、おすすめは夜です。
ここからの夜景は、羽を広げるアゲハ蝶のようだと言われています。
日本夜景100選にも選ばれていますよ。
展望台の利用は、5月1日~11月3日の8:30~21:30で、しかも無料です。
ちなみに、展望台は釜臥山の頂上ではありません。
釜臥山の頂上には航空自衛隊のレーダー施設があるため、自動車では立ち入れません。
遊歩道はあるので、登って見るのもいいですね。
わたしは里帰りすると、家の窓から「今日の天気」を釜伏山を見て確認します。
それくらい、釜伏山はむつ市民にとっては象徴的な存在です。
下北半島へのアクセスと、下北半島内のアクセス
下北半島を観光する場合には、まずはじめに大湊線「下北駅」を目指しましょう(写真は大湊線の「大湊駅」に停車中の列車で大抵、1~2両編成です)。
こちらが下北駅のマップになります。このマップを見ながら説明していきますね♪
1.自動車をご利用の場合
正直、首都圏からお越しになるにはかなりつらい行程となります。
東京からは高速道を使っても11時間を超えます。
ドライバーさんの疲労を考えると、鉄道か飛行機で近くまで来てからレンタカーを利用した方がおすすめです。
青森からだと約2時間、八戸からでも2時間10分程度かかります。
同じ県内ですが、他の観光のついでに行こうとすると、かなりしんどい行程になるので覚悟してください。
2.鉄道をご利用の場合
東北新幹線なら、「七戸十和田」駅で下車し、バスで「野辺地」駅まで行きましょう。
野辺地からは大湊線で本州最北の駅「下北駅」を目指します。
大湊線は、青森から直通、あるいは八戸から青い森鉄道経由の直通の快速もあります。
時間帯によっては新幹線で「新青森」あるいは「八戸」まで行き、そこから直通の快速を利用する方が野辺地での時間のロスが少ない場合があります。
新幹線は便利なのですが、大湊線の本数の少なさに泣かされますので、よく調べてから行きましょう。
3.飛行機をご利用の場合
まずは、青森空港、または三沢空港まで行きましょう。
青森空港から青森駅まではバスで約35分、三沢空港から三沢駅までは同じくバスで約16分です。
そこからは、青い森鉄道と大湊線を乗りついで行きます。
飛行機代のディスカウントがイマイチなのと、結局は鉄道を利用するので、お金がかかる割には時間がかかります。
体がちょっぴり楽だというのがメリットです。
4.高速バスをご利用の場合
とにかく安く行きたい!という方にはオススメです。
むつまで行くなら、東京(新宿)から木・金・土曜日運行で片道12,000円(時期によっては割引料金で8,000円台から)です。
3列独立シートなので、昔の夜行高速バスより居住性は良いと思います。
寝ている間に目的地に着くので、交通費を節約して観光や宿泊にお金を使う旅には最適かもしれませんね。
下北半島内では、「横浜町道の駅」「下北駅」「むつ市役所」に停車します。
5.フェリーをご利用の場合
函館から大間まで約1時間30分、1日2便あります。
青森から脇野沢まで約55分、佐井までは約2時間25分、こちらも1日2便。
蟹田から脇野沢まで約60分、1日2~3便あります。
時間や天候にも左右されますが、ちょっと面白い旅ができそうですね。
6.下北半島内をレンタカーで回るなら
正直、交通の便が良いとは言えないので、このエリアに入ったら自動車を利用するのがおすすめです。
大手では、大湊線下北駅の近くにトヨタレンタカーが、6分程歩いたところにタイムズレンタカーがあります(駅レンタカーは、トヨタレンタカー内にありますよ)。
また、大間のフェリー埠頭近くにオリックスレンタカーがあります。
長距離の運転が苦にならない人には、「七戸十和田」からレンタカーという手もあります。
レンタカー屋さんも揃っていて、むつ市内まで約1時間30分です。
7. 下北半島内を観光バスで手軽にぐるっと回るなら
バスや鉄道の時間などを調べるのが面倒な人には、ぐるっと1日で見どころを回ってくれる観光バスの利用をオススメします。
その名も「ぐるりんしもきた号」。
コースは、
大湊駅→むつ市内→下風呂→大間崎→佐井(仏ヶ浦)→恐山→下北駅→尻屋崎→むつ市内→大湊駅
で、料金は大人が4,300~9,600円、小人だと4,000~8,200円です。
料金に差があるのは、区間利用ができるからです。
仏ヶ浦遊覧船や昼食(お弁当)、恐山の入山料を含まれているので、「とりあえず回ってみよう」という方には便利です。
運行日が決まっているので、詳細や予約は「しもきたTABIあしすと」までお問い合わせください。
このほかにも、七戸十和田から利用できる「びゅうバス」のツアーもあります。
こちらはびゅうプラザ、またはびゅう旅行商品を取り扱っている旅行会社、インターネットではえきねっとから予約が可能です。
コースも様々なので、いろいろ調べてみてくださいね。
8. 下北半島内をのんびりローカルバスで回るなら
下北駅、またはむつバスターミナルを中心に、下北交通、あるいはJRバスを利用します。
「むつバスターミナル」は、田名部という街の中心地にあり、下北駅からはバスで10分程度です。
路線によっては片方しか止まらない場合があるため、注意が必要です。
どこに行くにもバスの便数が少ないので、綿密にスケジュールを立てるか、行き当たりばったりでノンビリ旅をするか、覚悟を決めて行きましょう。
バスにはバスの良さがあるので、捨てきれない交通手段です。
まとめ
「下北半島に行くならまずはココ 観光おすすめスポット5選」のポイントを整理してみましょう。
- 下北半島に限らず、青森を旅行するなら夏がオススメ
- 尻屋崎は、白い灯台と青い津軽海峡を満喫しながら、馬を探してみましょう
- 本州最北端の大間崎でマグロを食べるなら、「大間町ブルーマリンフェスティバル」が狙い目
- 仏ヶ浦は、観光船でクルージングを楽しみましょう
- 恐山は、この世とあの世をつなぐ場所。三途の川を渡って極楽を観光しましょう
- 下北半島を一望するなら、釜伏山展望台へ。夜景も絶品です
- 下北半島までのアクセスは、鉄道や飛行機、バス、フェリーなど様々な手段がありますが、半島内は自動車が便利!
ここまで、ざっくりと下北半島のメジャー観光スポットをご案内いたしました。
書けば書くほど、「こんなに楽しいのに、みんな行かないのはアクセスが不便なだけじゃん?」と思えてきました。
でも、様々なアクセス手段があるので、逆にそれを楽しむこともできるんですね。
今度の里帰りは少し余計に休みをとって、函館で遊んだあとに大間までフェリーで移動し、大間からレンタカーで帰ろうかと思っています。
函館までは、ディスカウントチケットで飛行機を利用したいですが、北海道新幹線も魅力的。どんどん旅のプランが広がってきました。
今度、機会があれば下北半島の「地元」の人がコッソリ知っている観光スポットもご案内します。
メジャースポットに負けず劣らず、コアな魅力にあふれた場所がいっぱいです。
それでは、下北半島の夏休みを楽しんでくださいね。