こんにちは、田舎物書き、きーたんです。
空調が無い家で生活していると、暑い日はエアコンの空気が恋しくなります。
大型冷蔵庫で涼しいスーパーの食品売り場に!なんていう日もあるんですが毎回というわけにもいかないですからね。
そこで、出番なのが天然の冷蔵庫としても使われてきた自然の産物、風穴ではないでしょうか?
日本にも幾つか風穴が点在していて、その一つが長走風穴です。
常に冷たい空気が流れて涼しい周辺では、標高が低い場所でも高山植物群落が見られます。
長走風穴がどこにあって、どんな特徴があるのかを紹介していきたいと思います( ー`дー´)
目次
そもそも風穴(ふうけつ)ってどんなもの?
普段の生活の中では風穴の言葉はなじみがない人も多いと思います。
私も山に囲まれた土地に住んでいますが、洞窟、洞穴と呼ぶものはあるのですが風穴が無かったので言葉としては本の中だけのものでした。
風穴の特徴は、最初にも書いたように「冷たい空気が流れている」ことです。
しかも気温は一年を通じて殆ど変わらず、長走風穴も夏場は涼しく、冬場温かい特殊な空間といえますね。
真夏でも5度程度の冷風を吹き出していて涼を取るにはうってつけになっています。
風穴には火山の溶岩の通り道が固まったものと、崩落した岩石が積み重なって出来た累石型があります。
長走風穴は国見山が崩れた時に積もった岩によって構成される、塁石型の風穴です。
夏と冬の空気の流れの違いで、夏は涼しく冬は暖かい空間
長走風穴の場合は、風穴がある国見山の地下に氷があって夏場は山の高い位置の斜面が温度差によって空気を吸い込んで、地下にある氷で冷やされ、下側の斜面である風穴の場所から冷たい空気を出します。
冬場は反対に風穴側の低い地面から空気を吸い込んで斜面のところから温かい空気を吹き出す現象がおこります。
斜面の部分は冬場は温度が高く、雪が溶けているというのが長走風穴の状態です。
夏場は外気温が暑く氷がある地面の方が涼しいですが、冬場は外気温の方が低いため氷がある地面の方が却って温かいことで空気の流れを変えているんです。
地面の温度と気温の不思議な関係が作っているのが長走風穴の空気なんですね。
縦穴・横穴、空気の流れも異なる風穴がたくさん
他には、火山の噴火でできた通り道と溶岩が固まった岩によって構成されていて、溶岩が冷えて固まった岩の隙間に含まれた水分が蒸発する時の気化熱によって冷やされて常に涼しくなる風穴もあります。
気化熱を利用して温度を冷やすものは、日本では暑い時に地面に水をまくのが身近ですね。
家電製品の冷風扇も水の気化熱で涼しくするものです。
風穴の形や出来方はたくさんあって、例えば富士山の麓の風穴と一括りにいっても、内部の構造が大きく異っているんです。
風穴…ふうけつ、かざあな、どっち?
読み方が違うのですが、人が入れる洞窟は「ふうけつ」で、人が入れない小さな穴を「かざあな」と呼んでいます。
長走風穴の場所を確認しよう!
この見出しでは、長走風穴の場所を記載します。
案内やガイドを見るなら長走風穴館に立ち寄られると便利ですね。
長走風穴館の営業時間と時期について記載したいと思います。
【長走風穴】
所在地:〒017-0001 秋田県大館市長走長走362−6
電話:0186-51-2005
営業日:4月1日~11月30日 9時30分~16時30分 6月から8月までは無休で営業
休館日:月曜・祝祭日(月曜が祝日の場合は翌日が休み) 12月~3月までは閉館
「アクセス」
<自家用車>
大館駅から30分、東北自動車道 碇ヶ関ICから15分
<バス>
大館駅から陣馬線と矢立ハイツ線で、長走風穴前へ 30分
国道7号線ぞいで、ここから更に進むと矢立温泉があります。
青森との県境に近く、冬場なら更に進んで大鰐まで行かれる方も多いかもしれません。
入館は無料で、風穴の風を利用した冷房が使われ環境にも優しい涼を取ることが出来ます。
風穴の詳しい仕組みの案内もあり、家族やお金をかけないデートにおすすめの場所です。
普段なら登山の途中で見る植物がたくさんの高山植物群落は天然記念物
植物群落に生えている植物は、標高1000メートルほどの山の中に生えている植物が多く、長走風穴の周りの気温がかなり低いことが分かります。
長走風穴の標高は180mほどですから、車なら普通に移動してしまう高さなんですよね。
車でも標高1000mの場所に出かけると、曲がりくねった登山道を時間をかけて登るという状況が多くなりますが、国道を走っていれば到着のこの場所は山に登るのは正直大変…という人にも便利ですね。
代表的な植物は、
- オオタカネイバラ
- コケモモ
- ゴゼンタチバナ
- ヤナギラン
- ナンブソウ
- ベニバナイチヤクソウ
- エゾリンドウ
で、いずれも登山コースで見かける植物ばかりです。
ここで注意するべきなのは、天然記念物であることは勿論、高山という特別な環境で育つ貴重な植物たちであることです。
勝手にエリアに入り込んで採ったりしないように、マナーを守って観覧するようにしましょう。
生活の中での風穴の活用
いつでも気温が一定の状態に保たれる空間を利用しない手はない!
1902年に、佐々木耕治氏によって1912年に最初の冷蔵倉庫が作られました。
7棟作られた冷蔵倉庫にはリンゴが1万箱も収められ、貯蔵に貢献しています。
今は電気によって冷やす倉庫が主体ですが、天然の低音保存ですから周りに負担をかけることも無く、画期的な活用法ですよね~。
今は使われない風穴での貯蔵、省エネのためにももう一度見直してみては、と思うのですが。
自然の不思議を体感しながら涼を取りましょう♪
今回は秋田にある風穴として、長走風穴を取り上げてみました。
風穴は、本に記載されていた溶岩が流れた後に出来るものだと思っていましたので、溶岩ではない岩が積もった状態で冷たい空気を出し続ける長走風穴の仕組みは、自然現象の多様性を感じました。
大館市の近くに住んでいて遊びに出かけることも多いのですが、大館市は秋田県の中でも猛暑日に到達する場所なので、いざ出かけて車から降りると地元とは別世界のようなんです。
そんな夏場に暑くなる地域に、常に一定の温度を保っている風穴があるのも凄く不思議なことだと思います。
化物屋敷と昔呼ばれていたように、周囲とは違った植物が育ったり温度が変わらないところなど人間に想像がつかない存在の力が働いていた、と信じるのもうなずけてしまいますね。
恋人同士や家族で、無料で涼んで自然のことも覚えられる一石二鳥の長走風穴、気持ちのリフレッシュに長走風穴に行くのをおすすめしたいと思って紹介させていただきました♪
きーたんさん、長走風穴の情報について一挙にまとめてくださりありがとうございました♪
宮城にも氷室という天然の冷房子があって、僕も毎年夏には涼を求めて遊びに行ったりしています。
天然の冷房子は身体にも優しいし、夏のお出かけにおすすめですよね♪まだ風穴に行ったことはありませんが、この情報を参考に今年は行ってみたいと思います。
秋田には他にも、珍しい観光スポットや、美味しい食べ物、楽しいお祭りがありますので、各詳しい記事を参考にしてぜひ行ってみてくださいね。